令和4年度の七夕まつりは345歳児だけで行う「前日祭」と親子で参加する「当日祭」の2つに分けて行いました。

今回は駄菓子屋さんプロジェクトの本番、前日祭の様子をお届けします。

 

駄菓子屋さんごっこ本番スタート

いよいよ本番です。浴衣を着るだけでテンションが上がっています。店員さんとお客さんの活気ある声が保育室に響きます。

オシャレって自分の気分を上げるためにするものって昔誰かが言ってました。形から入るって大事ですね。コロナでお祭りも経験していない世代の子どもたち。今日の経験が楽しいお祭りの思い出として残るといいなと思います。

 

 

看板娘

 

注目すべきは笑顔・・・ではなくて左にあるレジとお金入れです。お金と商品の交換ではなく、間にレジ打ちが入ります。これだけでグッと本物っぽくなりますよね。

 

左の子はレジを担当し、真ん中の子は主に接客を担当しています。

 

右の子は何をするかというと

 

役割分担

待機列へ移動し、整列を促し始めました。そうですね。3人店員さんがいるなら、これがベストな役割分担でしょう。他の子の動きを見て、自分が何をすべきかを考えて動いている。

 

5歳児の遊びは「協同遊び」をさせましょうと教科書には書いてあります。それを読んで保育士はルールのあるゲームを子どもたちに提供しようとすることが多い。しかし、ごっこ遊びも工夫すれば、こんなにも協力して同じ目的のために役割分担して動く体験ができる。これがプロジェクト保育であり、その結果生まれる協同遊びです。

 

丁寧な接客

お客さんの方まで自分が移動し、商品を両手で丁寧に渡す。量販店の店員さんじゃないですね。ブランドのお店の店員さんみたいな丁寧さです。すごい。

この子はこの辺りから相手のために動くことが増えてきました。丁寧な店員さんを演じることで、自分自身も相手のことを思う丁寧な人になっていく。これがごっこ遊びの教育的効果です。

 

売り切れ続出

さて、商品が売り切れたようです。お客さん(3歳児と4歳児クラスの子ども)が何人だから、何個商品を用意すれば良いのかをあらかじめみんなで計算して用意しておいたのです。

これは小学校における算数の勉強ですね。年長クラスの遊びは小学校との接続を意識した活動になっています。

 

お神輿も担いじゃう

駄菓子屋さんごっこは大成功。次はクラスごとお神輿を担ぎます。この日のために園長と保育士でお神輿を作りました。程よい重さにしてあり、1人では担げません。息を合わせないと左右に倒れます。物理的に自然に協力しないと成功しない活動になっています。

 

紙コップ投げ大会

毎年恒例の大会を考えてもらえないかなと私は4歳児クラスの保育士に相談しました。「できるだけバカバカしくて、工夫も技術も必要だけど運も影響するものが良いな。5歳児が絶対勝つのではなく3歳児でももしかしたら優勝しちゃうやつ。」という無茶振りに応えてくれました。

 

それがこの「紙コップ投げ大会」です。

 

本番に向けて子どもたちは紙コップを自由工作で羽をつけたり重りをつけたり制作し、投げ方を練習してきました。事前に行ったリハーサルでは4歳児クラスの子が優勝し、大いに盛り上がりました。

 

集団遊びだけをやると個人での工夫や練習をしない子になってしまいます。1人で試行錯誤したり、投げ方の練習で自分の体の使い方を訓練することも、子どもの成長には必要です。

 

悔し泣きと自然に起こる優しい行動

悔しくて泣く。負けて泣く。こういう体験がもっと頑張ろうという意欲に変化していきます。小さな挫折を繰り返して人は強くなっていく。そんな時、一緒に泣いてくれる友達や、慰めてくれる友達がいるなら、人はいくらでも前を向いていけるんじゃないでしょうか。

 

優勝カップはその笑顔を見るために

本番では5歳児が優勝しました。良い笑顔ですね。負けた子も学び、勝った子も学ぶ。優勝するなんて人生でそんなに経験できることじゃないですもんね。

 

この優勝カップも手作りで作りました。できるだけ大きい方が良いかなと園長が大枠を作成し、細かい装飾は保育士が行なっています。職員も一つの目的のために役割分担をしています。私は不器用なので装飾品を作る自信がありません。得意な人にお願いしたい。なぜなら、かっこいい優勝カップにしたいから。子どもが嬉しいと思える物でなければ意味がない。

 

知り合いの園長先生から前に聞いたことがあります。子どもの遊びに大人が本気になることが大事なんだって。大人の本気が子どもを本気にするんだと言ってました。本当ですね。一生懸命作って良かった。

 

 

最後は盆踊りでフィニッシュです

最後は盆踊りをみんなで踊りました。みんな笑顔です。お祭りって良いですね。こういう非日常空間、コロナ禍だからこそ必要なんじゃないかと思いました。

 

駄菓子屋さんプロジェクトと七夕まつり前日祭、いかがでしたでしょうか。駆け足で紹介しているんで、本当はもっと細かい成長やエピソードがあったんですが時間の関係で紹介しきれません。すみません。

 

さぁ、七夕も終わったということは夏本番です。ここから運動会の練習に入っていきます。