5歳児七夕まつりプロジェクト第五回、覚醒編です。
制作から接客へと意識が変化してきた子ども達。しかし、思うように接客技術が上がりません。その変化を見ていきましょう。
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思考する
全員でどうすればいいのかを考え、発言し、実行して試していきます。ちょっと前まではどうだった?と聞くと「楽しかったー」としか答えない子が多かったこのクラスも、しっかりと「ここをこう変えれば良いんじゃない?」などと話し合いができるようになてきました。
こうやって思考して言語化する経験を積んでいくと、言葉で色々考えて相手に伝えたいという欲求とスキルが生まれます。もしかしたらご家庭でも会話で伝えることが増えたりしませんでしたか?
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繰り返し修正
何度も何度もみんなで改善していきます。意欲がありすぎて時間になっても改善の手を止めない子が増えました。遊びにのめり込んでいるのです。これが集中力です。今取り掛かっている仕事を終わらせてから次のことをしたい時ってありますよね。子どもにだって仕事を最後までやりたいって気持ちがあるんです。それがわかっているから、終了の合図でやめなくても保育士は叱りません。
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みんなの前で発表
良い意見や行動はみんなの前で発表します。発表者は自信がつきますし、度胸もつきます。表現力も身に付きます。一方、見ている子ども達にも良い見本になり、真似しやすくなります。
参加するって楽しい。否定されない。それが活動に参加する意欲を引き出す当たり前の要素です。
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試行錯誤とはこういうこと
ここでは射的チームが「あえて隠して難しくしていた当たり」が難しすぎるという意見の検討が行われました。どこに置くのが難易度として一番適当かを射的チームではない人たちも混じって検討します。
「ここに置いてみるから、そっちから撃ってみて」という高度な発言も。自分と相手の双方の関係を理解した上で客観的に物事を認識していないとできないことです。そして試しに撃つことを繰り返すことで正解に辿り着くというプロセスを理解しているのです。凄いですね。
また、あえて難しい当たりを設置していた射的チームも素晴らしい視点を持っています。高度な思考同士のぶつかり合いは見ていても楽しいものです。
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リハーサル2回目
さて、リハーサル2回目は、3歳児クラスと4歳児クラスを別々に呼んで行います。今度こそ成功するのか。前回とは顔つきが違います。まずは3歳児クラスの登場です。
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悪夢再び
なんということでしょう。3歳児クラスは4歳児クラス以上に話を聞いてくれないので、金魚すくいに流れ込んでしまいました。
「並んでください」「1人ずつですよ」
頑張って伝えてみますが改善できません。前回と同じ展開になりました。
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大反省会
3歳児が帰り、4歳児が来る前に反省会です。がっくり来ている子どもたち。
「話を聞いてくれなかった」など、相手のせいにする発言が最初にたくさん出ます。
しばらくして「店員さんが入口にいなかったから?」と建設的な意見が出てきました。
「お皿とすくうやつがたくさん出ていたから?」環境の問題であると気付く子も。
そんなことを言っている間に4歳児が来てしまいました。みんな急いで持ち場に戻ります。ちゃんと検討する時間はありませんでした。さあ、どうする金魚チーム!
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リーダーの覚醒
するとすぐに入口から顔を出し、どうすれば良かったのかを仲間達に指示する子が現れました。「そうだね」「わかった」と指示を瞬時に理解し動く他の子どもたち。たくさん用意してあった器を片付けていきます。
なぜ指示している子は自分で器を動かさなかったのか。それは今回の問題が「入口に店員がいなかったのでお客さんが自由に入ってきてしまったこと」「器をたくさん置いておいたのでお客さんが勝手に持っていって金魚すくいを始めてしまったこと」の2点であると完璧に理解しているからです。
つまり、入口を自分が塞ぎつつ、別の子に器の移動をしてもらえば絶対に成功するということを、この子は気付いて行動しているのです!
自分で全部行うのでなく、仲間を信頼して分担をしています。1人による成功ではなく、チーム全体での成功を勝ち取りに行っているということです。
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完璧に仕事をこなす金魚チーム
あまりの凄さに感動し、園長は泣いてしまうところでした。あとで聞いたら、その場にいた主任も副主任も「泣きそうになった」と言っていました。子ども達の成長の輝き、この文章と写真では多分100分の1も伝わらないんだろうなと思い、悔しいです。
みなさんにこの子たちの凄さが伝わっていますか?
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さっきの画像と比べてください
見てください。このすっきりとした金魚チームの接客を!
受付と接客と景品を渡す人という3つの役割分担をしっかりとこなしています。こんなに変わることもありますかってくらい5分で変わりました。しかも保育士が教えずに自分たちで考えて対処しているというのがまた凄いのです。
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引き継ぎも完璧
しかも次のチームにやり方を丁寧に引き継ぐというおまけ付きです。完璧な仕事っぷりですね。私たち大人も見習うべき姿です。あまりの凄さに開いた口が塞がりません。
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射的も負けていない
さて一方その頃、射的チームも完璧なチームワークで接客を行なっていました。場所の誘導から撃つときのフォロー、景品渡しまでスムーズにこなしています。
金魚チームがうまくできたのは、事前に射的チームの動きを見ていたからというのもあると思います。影響し合っているのですね。
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子どもが子どもを整列させる
こちらもご覧ください。この美しい待機列を。本番1週間前でこのクオリティです。
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輪投げも形になってきた
輪投げも投げる位置、投げる回数などルールを守ってできるようになってきました。しかし、どうも地味なゲームなのであまりお客さんが来てくれずに落ち込む2人。
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考える力
どうすれば輪投げにもお客さんが来てくれるのかをみんなで考えることにしました。積極的に発言する子ども達。
様々な意見が出る中、最後にこんな意見が出ました。
「自分たちのところに来て待っているお客さんに、他のところにもゲームがありますよ、そっちに行ってみて下さい、と言う」
輪投げチームの人がどう改善したらいいかの話をしているのに「自分たちにもできることはないか」という視点で考え、「待ち時間も減り全員にとってプラスになる」意見を出せたのです!
全員を笑顔にするこんなアイデアまで出せるようになったんだと感動しっぱなしです。
みんなで協力することを再確認してこの日は終了。
さぁ、本番まであと1週間です。