345歳児合同プロジェクト「クリスマス会」その3です。
ついに4歳児クラスも準備を開始した前回。今回はそれぞれがクリスマス会に向けて着々と準備を進めていく様子をご覧ください。
#7
5歳児クラスはチームによって進み具合が違うこと、ピタゴラスイッチのコース作りが年長さんには難しいことが一番の課題となっていました。テレビ番組の本物は大学の教授とかが作ってますもんね。難しいですよ。
そこで、他のチームも一緒に、ピタゴラスイッチの実験を行うことになりました。いろんなアイデアが出てきます。ここで完成させてしまうというわけではなく、経験を積むのが目的です。あくまでもピタゴラスイッチチームは、今日の経験を参考に後日自分たちの手で作り上げていきます。他のチームが代わりにやってあげているとか、手伝っているわけではありません。
2つのテーブルに分かれて実験していますが、それぞれが隣のチームのやり方をよく見ており、影響し合いながら進めています。七夕まつりでは自分のチームの準備が中心で、たまに支え合うという感じでしたが、この時には常に周囲を意識しながら進められるようになっています。
#8
飾り付け担当の3歳児クラスです。クリスマスツリー作りの続きから行っていきます。
クリスマスツリーも完成が近いです。前回、みんなで眺めていますので、全体を見渡しながらツリーとして足りないところはどこなのかという視点を持って作ることができているようです。
自分が作りたいものを貼るという段階から、少しずつツリーを完成させるために足りないものを作っていくという段階に変化してきているのです。もちろん年齢的に全員がそれを常にできるわけではありません。そういう芽が出てきているということです。いつかそれが花を咲かせる時が来るのを楽しみに待っていましょう。
続いて、看板作りが始まりました。台紙となる長い紙と、ひらがなを一文字ずつ印刷したものを用意しておきました。まずは話し合い、並び替えて「くりすますかい」にすることに挑戦。成功したので実際に貼ろうとしているところです。
頭の「く」から順番に貼ろうとする子、おしりの「い」から貼ろうとする子の2つに分かれた結果、間がすごく空いてしまいました。でも、それが私にはなんとも面白いというか、愛おしいというか、好きです。これこそ子どもの力で作った感じがあって、愛着が湧きます。
誰も指摘しないんですよ。「そこ変じゃない?」とか「こっちに貼ってよ」とか言わないんです。みんな、それもアリだなーとしか思っていない。受け入れている。それが良いですよね。
やらされてる感がなく、主体的に取り組む3歳児クラス。ちょっと前まで猫になったりギャングになってた子たちが、協力して看板作りをしています。デザインも自由、使う道具や素材も自由。誰が何をするのも自由。
各自がただやりたいことをしているだけなんだけど、みんなで作っている意識をしっかりと持っている。話したり、交流しながら作っている。もはや、これは遊びでありながら、仕事というかプロジェクトを遂行しています。
このプロジェクトをしている時は、大好きなごっこ遊びが出てこないんですよね。イメージの世界ではなく、現実世界で遊べるようになってきているのです。
#9
5歳児クラスの最後の準備です。
つくるチーム、全然飽きません。いつまでも作っていられそうです。完成品の個数を数えて、あと何個作れば良いのかを計算し、この時間での完成を目指します。七夕まつりの時にこの流れは経験していますからね、もう自分達でそれができてしまう。
奥のがっきチームは。衣装作りに入りました。七夕まつりでは衣装まで作りたかったけどそこまでの余裕がなかったんです。今回は、やりたいことを全部実行できる力を身につけています。
七夕まつりの時との違い、わかりますでしょうか?
前回、みんなで実験していますが、そこからヒントを得たようです。2人で試行錯誤しながらコースを作り、何度も実験して微調整を繰り返します。
どうやってテーブルにゴールの箱を接着すればボールの邪魔にならないかとか、最初の坂道の角度はどれくらい必要だとか、ボールそのものの重さはどうかとか、そういったことを検討していきます。
#10
4歳児クラスも最後の準備に入ります。
本番と同じ場所でダンスの最終リハーサルを行います。振り付けは結構覚えているようですね。自分達で考えた振り付けだから、覚えが良いのかもしれません。こういったところにも主体的な保育の良さが出ています。
前回は紙で実験していましたが、今回は実際にカラーポリ袋を使って衣装を作っていきます。
どこを切り取れば服のようになるかは前回で実験済みなのですんなりできます。今回は装飾のアイデアの実践に時間を割いているようです。それぞれの個性が出るような衣装作りができています。見本はありません。自分で考えたやり方や、お友達のやり方を見て感がながら作っていきます。
「○○ちゃんのその服、すごく可愛い!」
「ありがと。○○ちゃんの飾りもとっても可愛いよ」
「それってどうやってやるの?」
「真似していい?」「いいよ」
こんな会話をしているんですよ。やっぱり否定はしないんですよね。私たち保育士の日々の関わりが、この子たちをこんな風に優しくて穏やかな気持ちの子に育てていけているんだとしたら、とても嬉しいです。
#11
345歳児クラス合同で行う前日準備の様子です。
実は、ブログでは全部の活動をお見せできていません。実際にはもっと活動をしていると思ってください。園長が参加した活動だけしか紹介していないのですが、それは私が実際に深い感動を覚えた体験でなければ皆さんに本音でお話しすることはできないからです。
とにかく、この子どもたちの素晴らしさを、いろんな人に感じて欲しいんです。
3チームに分かれて最終リハーサルです。イベント前日の空気感ありますよね。各自、確認を怠りません。運動会や発表会は参加者としての緊張感ですが、こちらは主催する側の緊張感があるんでしょう。つまり、「園の」行事への取り組む姿勢と違い、自分達で考えて作り上げたプロジェクトは「自分の」行事だという姿勢で取り組んでいる。主体的な取り組みです。
3歳児クラスは看板の仕上げに取りかかります。みんなで作るのもすっかり慣れたようです。近くまで写真を撮りに行っても、私に反応しません。作業に集中しています。
4歳児クラスの衣装作りも進んでいます。好きな色を選び、好きなように切って好きなように装飾する。
なんか文化祭の準備っぽい雰囲気ありますよね。みんなで一つの目標に向かって進んでいる感じ。七夕まつりのときもそう思いましたが、今回は345歳児の幼児クラス全員で行っているので、より大きなイベント感があります。写真と文章だと伝わりきらないんですよね。みんなのワクワク感というか、高揚感というか。
さぁ、看板も設置され、いよいよ明日がクリスマス会本番です。
看板を見る限り、「くりすますかーーーーーーーい」ですけど。
準備を始めてからここまで来るのに2ヶ月近くかかっています。どんな会になるのでしょうか。子どもたちの頑張りはどんな結果に辿り着くのか。次回、クリスマス会の最終回です。