今回は園長がリーダーとして行った運動遊具を使った主体的な遊びの紹介です。

サーキット運動

平均台などの運動遊具は大人が設定して子どもがそれを運動機能向上のために使うことが多いと思います。上の画像はサーキット運動です。保育者が作ったコースをぐるぐる周回することで運動機能や筋力アップを図ります。

しかし、今回は自由遊びです。子どもは大人の考えたやり方に縛られず、遊びを創造することができます。本来の使い方とは違っていても構わないのです。

 

大縄とネットで自由遊び開始

まずは広い部屋で大縄を数本と競技用ネットを出しました。足腰を鍛える乳児期に比べ、幼児期では上半身を鍛える必要があります。その中でも「引っ張る」という運動は日常生活では行わない動作です。鍛えるといっても幼児教育では遊びの中で育てます。運動能力の向上もねらいの一つとして意図的に遊びの環境を作る必要があるのです。

ハードル、マット、フラフープ、飛び石、トンネルを追加

遊びの広がりや深まりを見ながら遊具を追加していきます。十分に空間が必要だった縄系の遊びをじっくり行った後は、各自が自由に遊びつつ組み合わせが楽しめる複数の遊具を追加。子どもたちがハードルを組み立ててレーンを作っていきます。

好きな遊びができる環境

初めは縄系の遊具しか出さなかったので集団で遊ぶ体験になりました。中盤で遊具が増えたので今度は自分が好きな遊びを十分に楽しめる体験をしています。誰かが置いた物を活用して自分の手持ちの遊具を組み合わせて遊ぶ。そういう工夫が至るところで行われます。

集団遊びも自然と深まる

自然と「引っ張る子」「引っ張られる子」が生まれました。1人の力では重くて動かなくても、2人で力を合わせれば動く!こういう体験が「協力する」という気持ちを育むのです。

遊びは動から静に変化

後半になると遊びが変化してくるものです。激しく動く遊びから静かな遊びへ。動から静へと変化しました。マットは布団のように寝っ転がる時に使われやすいので激しい遊びの安全対策にもなり、静かな遊びを作る土台にもなるのです。

 

遊びの環境の工夫によって子どもの主体性だけでなく、保育者としての教育的なねらいも満たすことができます。道具を出す順番、種類、タイミングを変えるだけで子どもの遊びが生き生きと変化します。子どもたちの楽しそうな様子が画面から伝わってくれると嬉しいです。