5歳児の七夕まつり曲作りプロジェクト。同時進行のお誕生日会プロジェクトも本番が近づいてきました。直前練習と本番の様子をお届けします。年長として成長していく子どもたちを見てください!

 

 

♯6

楽しいと笑顔になるよね

最初に七夕まつりの合奏の練習を行います。楽器は前回と同じでも良いし、変えても良い。これもみんなで話し合って決めていきます。まずは音を鳴らしてみる。

 

 

話している人の目を見るのも自然になりました

七夕まつり本番がどんどん近くなってきたので、楽器を確定させる話し合いを行いました。真剣な表情ですね。どうやって決めていくとみんなが納得するのか。積極的に意見を交わし合います。

 

 

練習なのに踊り出す

楽器が確定したので、あらためて練習開始です。練習といっても自主練です。自分たちで考えて演奏します。

 

ちなみにピコピコハンマーも打楽器です。子どもの意欲を引き出す楽器として選んでいます。

 

 

リハのリハで気分を盛り上げる

本番を想定して並んで発表する練習もしてみます。ぬいぐるみのお客さんも用意して、ぬいぐるみに演奏を聴かせます。

 

合奏の後は、合唱も行う。これを何回か通しで行い、練習は終了!

 

 

ぬいぐるみドロボーと警察ごっこ

続いてお誕生日会の練習。必要な道具を自分で用意します。

 

そのはずが、ぬいぐるみを持って走ったり、太鼓係が楽器を持って行ったり、やりたい放題。

 

今度は、意欲がありすぎる!

 

でも、嬉しい。すごく嬉しい。これくらいでちょうど良い。遊びですから。

 

 

もう、あの日の僕らじゃない。そうだろう?

太鼓チーム、カードチームなど必要なものを揃えて座って待っています。しかし、泣いている子が。

 

あれ?この光景、前と同じ?

 

誰かが泣いていてもどうしていいかわからずに固まったあの日からちょうど一ヶ月。子どもたちに同じ試練が訪れます。

 

 

昨日の僕とはちょっと違う

心配して駆け寄る仲間たち。頭を撫で、優しさを行動で示します。この後も続々と集まり、会話で解決を図る。

 

話を聞くと「太鼓係としてピコピコハンマーが欲しかったけど、他の子に持っていかれた。」ということが泣いた理由のようでした。

 

泣かずに言葉で主張していけるスキルがこの子には必要ですが、それはまた少しずつ育っていけば良い話。今はこれでいい。

 

 

魅力的すぎるピコピコハンマー

元々ピコピコハンマーを持っていた子が「じゃんけんでどちらが使うかを決めること」を提案し、結局じゃんけんに負けてピコピコハンマーを譲ることになりました。

 

「使っていいよー」と笑顔で渡す。

 

一ヶ月前とは違い、最高の形で解決することができました!

 

 

ちょっとグッときちゃいました

仕事がなくなったというので、司会者を提案すると「やってみる!」

 

笑顔でマイクを持ちます。元々司会者をするつもりだった子が体調不良で早退してしまったのでピンチヒッターです。

 

ちなみにマイクに巻いてあるのは子どもたちが作った「きのこ」です。自由に意見を出してもらった時に出た意味不明の「きのこ」も取り入れています。

 

 

司会者は孤独な仕事

急遽引き受けた大役。台本を元に司会をやってみます。

 

協力的な仲間たち。

 

 

頭乗せゲームは継続

カード係もスムーズです。何度もやってますからね。

 

司会者の促しで前に出てきて渡す。動きの確認を行います。

 

 

扇風機から逃げる遊び

こちらは「扇風機係」です。踊る曲が「強い風に立ち向かう」という曲なので、子どもたちから扇風機が欲しいと意見が出たので用意しました。

 

子どもたちは、司会、太鼓、カード、ダンス、扇風機係に分かれています。

 

 

椅子遊びの続きがスタート

リハーサルも終わったので、自由遊びの時間です。スタートダッシュをかける子どもたち。

 

前回は椅子を使った動物電車遊びに発展しましたが、今日もこのままの環境で自由遊びにしてみます。

 

さて、どうなるのか。

 

 

まさかの遊びが展開

お母さんから子どもを誘拐するという「誘拐ごっこ」が始まりました。

 

この日のちょっと前に、埼玉県警の方をお呼びして不審者訓練と人形劇を経験していたので、そのイメージが残っていたのでしょう。

 

 

椅子の使い方の変化

誘拐犯に捕まらないように、椅子を丸く配置し、自分たちの足元にぬいぐるみを置いて守り出しました。

 

自分の身を挺して我が子を守るお母さんたち。

 

 

ペンギン家族

ペンギンが暖を取るためと我が子を守るために丸くなって集まるやつに似てますね。

 

外敵から身を守るために最適な形です。1人で守るんじゃなく、集団でお互いの死角をカバーし合い助け合う。理想的な防御体制です。

 

小さい子を守りたいという気持ちに溢れています。年長としての自覚も出てきたような気がします。

 

 

バスに乗って

誘拐犯がいなくなり、お母さんと子どもたちは外の世界へ旅立ちます。

 

動物電車はバスになりました。電車はレールの上を走るから、決められた目的地にしか辿りつかない。だけどバスだったらどこへでも行ける。行きたいところを自分たちで決めていける。

 

これが子どもの主体性。自分の人生は自分で決める。遊びにも、それが表現される。

 

 

バイクかっこいいバイク、BKB、フー!

バスもいいけど、バイクも最高だぜ!

 

目的地は俺が決めるんだ。

 

1人乗りのバイクなのに、3人で並んで同じ方向へ進んでいます。1人だけど集団。個も尊重しつつ、集団で生きていく。

 

今のこの子達をよく表しています。

 

 

さぁ、明日はお誕生日会の本番です!

 

 

♯7

前で座っているのはお誕生月の子たちです

さぁ、本番がやってきました。今日はぬいぐるみじゃなくて人がいっぱいです。大人でも緊張するこの状況、急に前日に司会を引き受けて、無事にやっていけるのか。

 

成長を促すために、私はそばにいません。

 

自分たちで乗り越えるんだ!

 

 

君に渡したいものがあるんだ

誕生月の子達を司会が紹介した後は、バースデーカードのプレゼントです。カード係が渡していきます。

 

カードの中身を確認し、渡す人を間違えないようにして、1人ずつ渡していく。中身の確認をすることは練習でしてなかったので、本番で自分たちで気付いてやっています。素晴らしい。

 

そして、もちろんですが、頭の上にカードは乗せません。プレゼントは大切に扱います。

 

 

完璧な司会進行

続いて質問コーナー。

 

教えてもいないのに、小さい子にマイクを向けるときは片膝を付き、目線を合わせて質問する。

 

答えに詰まった時は優しくヒントを出したり、フロアに意見を求めたりと大人顔負けの司会進行です。

 

 

太鼓はピコピコハンマーとウッドブロック

太鼓係。本当は

 

「質問がある人ー?」ドンドン!

 

って感じで司会に合わせて太鼓を叩く打ち合わせになっていましたが、司会が上手すぎて普通に手を上げて参加しちゃってます。

 

気付いてからは途中から叩いていました。

 

 

姿勢も顔も凛々しい

ダンスのプレゼント。担当の男の子が堂々と発表しています。頼もしい。

 

後ろにいるのは太鼓係。司会は踊らずに進行のまま待機します。

 

 

この楽しさ、届け!

ダンスが始まりました。扇風機係もバッチリです。

 

会場も手拍子で盛り上げます。

 

ダンスを見せてるんじゃなくて、「楽しいという気持ち」を届けているんです。

 

 

おじさんがピンクの服ですみません

この瞬間が宝物です。みんなで考えて、みんなで作り上げた。

 

考えるって楽しいな。

協力するって嬉しいな。

みんながいるって素敵だな。

 

そういう体験をすることができたこの子たちは、これからもっと輝けるはずです。

 

 

おじさんがピンクのアフロですみません

最後は園長の私による出し物です。お誕生日会では毎回、保育士の出し物を最後に行なっています。

 

子どもたちが作り上げたこの空間、私もその想いに応えたい。

 

何をしたかというと「園長のラップでみんなでダンス」です!

 

 

5歳児が作った「みんなで楽しみたい」という想い、私がさらに後押しして、5歳児だけでなく全学年と保育士の一体感を作り、みんなで楽しい時間を過ごしました。

 

 

5歳児クラスは「広げる」クラス。楽しさをみんなに広げて届けていく。それができる子どもたちです。

 

 

以上です!

 

子どもたちの輝きが伝わっていますでしょうか?4歳児クラスとはまた違った成長を感じることができたんじゃないかと思います。

 

自分たちの課題を自分たちで解決する。それが生まれるような環境を保育士が作る。そのコラボレーションで、子どもたちは育っていきます。

 

七夕まつりで発表をする前に、お誕生日会で発表を体験する。今日のこの体験が七夕まつりの準備や発表への意欲となっていくはずです。

 

 

さて、次回は3歳児クラスの様子を解説していきます。