令和6年度の七夕まつりプロジェクトで初めての345歳児合同での活動です。3歳児の制作を4歳児と5歳児が手伝う。急遽決まった企画だけど、きっと子どもたちがなんとかしてくれるはず。それでは、合同保育の良さを知ることのできるシリーズのスタートです。

 

令和6年度の3歳児、4歳児、5歳児それぞれの活動の様子を読んでいない人は、そこまで戻って読んでから次を読んでもらえると嬉しいです。3クラスの「これまで」が交わっていく感覚を楽しめると思います。

 

♯1

何するのか知らされてないので真剣に話を聞いています

3歳児クラスのカツラを見せ、まだ完成していないことをみんなに話します。3歳児の子だけでは完成が難しいという趣旨を伝えると4歳児と5歳児から「手伝う!」という意見が。

 

君たちなら、そう言ってくれると信じてました!

 

 

安心して見ていられますね

早速、4歳児クラスの子達が3歳児クラスの子のもとへ。誰が誰を手伝うとか、そういう設定は特に決めていません。そこを自由にすることで子どもたちで3歳児全員分作るための工夫や役割分担が表れることを期待します。

 

「何色にする?」と質問し、3歳児の好きな色をつけていきます。ちゃんと相手の気持ちを考えて作っています。すごい。

 

 

話をしながら作っていく

みんなバラバラにつき、それぞれお手伝いをしていますね。男女も関係ないし、特別仲が良い子につくというわけでもない。

 

流石ですね、4歳児クラス。

 

 

4歳児たちの活躍

今日お休みの3歳児の子の分も作っていく。そんなこともできるのかと驚きました。それぞれが分担して必要なことを行なっています。

 

 

相変わらず制作は意欲的な5歳児クラス

5歳児クラスは、自分たちの衣装が終わっていない人は自分の衣装の続きを行います。自分のやるべきことが終わっていないのに他人の世話をするのも違うと思うので、こういう形にしました。終わった人から3歳児のカツラ作りに合流していく形です。

 

 

指示を出す姿がめっちゃカッコE

そしてついに、5歳児も参戦!

 

自分の衣装が終わった5歳児の女の子たちが、続々と3歳児の元へ。

 

 

転んでも楽しい

保育室はぐっちゃぐちゃですが、楽しそうなんで問題なし。

 

ちなみに、緑や茶色などは、4歳児の彦星の牛の世話で使ったものです。再利用しています。

 

 

明らかに毛量が増えているカツラ

途中で中間発表を行います。誰のカツラがどれくらい終わっているのかを確認。そしてスズランテープの髪の毛のスタイリングが自由であることを説明します。

 

 

スタイリスト4歳児

スズランテープを細く割いていき、より髪の毛っぽくしていきます。

 

3歳児がみんなで三つ編みを作っていましたが、あれと同じで「世話をされる体験を通して自分が愛されているという実感を得る」という効果があります。

 

やっている方も「誰かの役に立つ」という体験だけでなく、それを「仲間と一緒に行う」という体験を同時に経験することができます。

 

双方にとって心を育てる遊びになっています。

 

 

この子は黒髪が好きだそうです

こちら5歳児のスタイリストたち。細かくするだけでなく、編み込んでいきます。写真で見ると本物の美容師さんとかスタイリストさんみたいに見えますね。プロの目です。

 

 

ちょっと口角が上がって嬉しそうなのがポイント

自分1人で出来る子。つまり、特に手伝う必要がない3歳児。

 

別に手伝ってもらいたいわけじゃないけど、誰も来てくれないのは寂しい。

 

そんな子にも5歳児が声をかけます。「どうしたの?」

 

この時間は、手伝うことが目的じゃなく、お手伝いを通して学年を超えて心を通わせることが目的です。結果じゃなくて、その過程にこそ価値がある。

 

手伝う必要がなくても手伝ってしまうのも良し。手伝わずに近くでニコニコ見ているのでも良し、時に話し相手になるのも良し。今のこの子に必要なのは、誰かに自分を見てもらうこと。

 

 

いいですね。出来てしまう子って孤独になりがちなんですよ。だから保育園では心を育てることを重視したい。できるかどうかも大事だけど、それ以上に、愛を、心を感じられる子になってほしい。

 

 

作り込むということは遊び込んでいるということ

5歳児も衣装が完成していきます。本当は早く完成させて3歳児のところへ行ってもらいたかったんですが、結構時間がかかりました。でも、それも仕方がない。自分の仕事に対して満足がいくまでクオリティを上げていくのも必要なスキルです。

 

年長としてそういう姿を下に見せていくことも重要な役割だと思います。直接手伝うだけが、誰かのためになることじゃない。間接的に影響を与えることもあります。

 

 

あなたにこそわかって欲しいという想い

手伝ってもらって完成したカツラを担任の保育士に被せてみる。作ってもらって嬉しかったその想いを、担任にも理解して欲しいからです。共有したいんですね、気持ちを。

 

嬉しさを共に分かち合う人が近くにいるって、素敵なことだなと思います。

 

 

黒髪なので地毛に一体化してますね

というわけで、完成しました!

 

こういう笑顔にもなりますよ。嬉しいんですから。

 

誰かが自分のためにやってくれた。主体性を発揮するのも大切だけど、誰かにやってもらうという体験も、それは生きる上で必要なことです。

 

まだ子どもなんですから、甘える体験もしていいんです。

 

 

良い写真が撮れました

「怖い夢を思い出しちゃった。」と言う子を抱きしめる保育士。

 

子ども主体の保育とは、子どもに保育士が関わらない保育ではありません。子どものサインをちゃんと見逃さず、必要に応じて個別的に愛を持って関わる。

 

愛を持った保育士がいるから、子ども達が安心して遊びやお友達に向き合えるのです。

 

 

どうなるのか見守ってみましょう

遊びも後半になると、ふざけが出てくることもある。3歳児のカツラを作っていたはずが、スズランテープをつなげてロープのようにして引っ張って遊んでいます。このあと4歳児と3歳児の男の子が走り出しました。

 

その結果は、当然ですがカツラが壊れるという結末に。

 

 

3歳児でセロハンテープをひっぱる遊びがありましたが、それが学年を超えて同じ遊びが展開されています。

 

 

色とりどりのカツラ

3歳児の衣装のお披露目です。お休みの子のところには4歳児が入っています。

 

カツラの髪の毛が少ない男の子達は直前に引っ張って遊んでいた子たちです。引っ張って遊んでいてスズランテープがごっそり取れてしまった。それもまた学び。ああいうことしなければ良かったなと思うのも勉強ですよね。

 

自分の責任は自分で取る。それを繰り返すことによって、後悔しないためにどうするかを考える子になっていくんです。

 

 

彦星と織姫と神様

4歳児の衣装もみんなに披露します。個性が出ていて良いですね。

 

床にスズランテープが散らばっていますが、今は完成した喜びをライブ感ですぐに共有したいので、後片付けや掃除を後回しにしています。教育として何を大切にするかで段取りも変えています。

 

 

何人か隠れて映っていません(なぜ?)

5歳児の衣装も完成しました。合唱も合奏も、そして衣装もなんとか間に合いました。4歳児に比べて衣装の装飾やデザインが細かいですね。性格が出ています。

 

これで3クラスとも衣装が完成しました。あとはそれぞれ発表内容を詰めていくだけです。

 

 

メリハリが効いています

片付けです。3歳児クラスのみの時と違って、テキパキと進んでいきます。

 

4歳児や5歳児がちゃんと片付けをしている姿を見て、3歳児もちゃんとやっています。合同保育の良いところは、こうやって良いところが伝染していくことです。

 

子どもは環境で育つ。いつも一緒にいるのがお兄さんお姉さんなら、その姿もまた教育的な環境になります。単独クラスの活動が単純に最高とは言えないのが、今日の活動を見ているとよくわかります。合同の、異年齢保育の良さを感じていただけたのではないでしょうか?

 

 

4歳児と5歳児クラスからの愛をたくさんもらいました。その愛をクラス内でまた育てていきましょう。

 

次回、3歳児クラスのシリーズ最終回です。